米最高裁に女性判事
大統領が公約果たす
"保守派"ォコーナー夫人
【ワシントン七日ll小川特派員】レーガン米大統領は七日午前、全国テレビ会見で、さる三日引退したポッター.スチユアー卜 最高裁判事の後任にアリゾナ州高裁の女性判事サンドラ.D.オコーナー夫人(五一) を指名すると発表した。同大統領は昨十月の選挙演説でおこなった「最高裁判事に女性を任命する」との公約を果たしたわけだが、米最高裁に女性判事が任命されるのは百九十一年の最高裁史上これが初めてである。 オコーナー夫人は生まれたアリゾナ州で政治、司法の両分野で男性に劣らない手腕を発揮したと評価されている。比軟的柔軟な考えを持っているとされているが、レーガン大統頜好みの保守的傾向の裁判官だとされている。
レーガン大統頜は、同夫人に対する連邦捜査局(FBI)の調査が完了次第、この指名を上院に伝え、承認を求める。オコーナー夫人はスタンフォード大学の法学部大学院を五二年に卒業し、力リフォル二ア州のサンメテオ郡で次席検事を務めた。その後、アリゾナ州に庚り、六年間弁護士事務所を開業し、六五年から六九年までアリゾナ州の次長検事を務めた。六九年から七五年まではアリゾナ州上院議員に選ばれ、その間、多数派の共和党院内総務を務めた。州議会で女性が院内総務を務めたのは同夫人が全米で最初だった。七五年、オコーナー夫人は選挙でフェニックス市を含むアリゾナ州マリコパ郡上級裁判所判事に当選し、七九年に同州のラビッ卜知事が同夫人を同州高裁判事に任命し、現在に至っている。州上院議員時代は、米国で論議を呼んでいる人工中絶や男女平等憲法修正案に条件付きで賛成している。政洽思想的には、柔軟性のある保守派とされている。大学時代のクラスメートだった夫のジョン氏は弁護士。二人の間には三人の子息がいる。